武蔵塚(国指定史跡)

鬼武蔵、無念の死

武蔵塚(国指定史跡)森長可(ながよし)戦死の地。池田恒興の娘婿。享年27歳。人見・赤林による「明和の碑」と子孫が明治31年に建てた「明治の碑」がある。

ねらうは、家康ただひとり!

「人間無骨」と彫られた大身の十文字槍を愛用。勇猛果敢な戦いぶりは「鬼武蔵」と恐れられた。小牧・長久手の戦いの序盤、羽黒の戦いでの屈辱的な敗戦のはじをそそぐのは今とばかりに、白地金襴の陣羽織、鹿の角の前立の兜をかぶり馬をおどらせ、家康の本陣めがけて襲いかかった森長可。一発の弾丸がその額を打ち抜き、一瞬にしてその命が終わった。馬から落ちた長可の首を取られまいとして、家臣たちが遺体を担いで逃げたという。

長可の遺言状

長可が、この戦いの前に書き残した遺言状が残る。「・母は秀吉様から生活費をいただいて京都で暮らしてほしい。・千丸(末弟)は秀吉様につかえなさい。跡継ぎは要らない。・自分の城(金山城)は大事な場所なので秀吉様にしっかりとした人を選んで入ってもらうように。・妻は大垣で暮らすように。・大事な茶道具は秀吉様にあげるように。粗末なものは千丸に譲るように。・おこう(娘)は京都の町人に嫁がせたい。できれば医者が良い。」残る家族が穏やかに暮らして欲しいという願いがにじみ出る。

基本情報

店名・施設名

武蔵塚(国指定史跡)

所在地

〒480-1121 愛知県長久手市武蔵塚906番地